SCHOOL BAG GUIDE
本当に正しいランドセルの選び方
氾濫する情報にとらわれず、
まどわされずに、
ランドセル選びをお楽しみください
インターネット上には、少し古くなった話題や
強い思惑をもって偏りのある表現をしている情報が存在しているのが事実です。
(例えば、報酬を目的にしたアフィリエイトサイトなど)
ひとりひとりのおこさまや、
ひとつひとつのご家族にとってのベストマッチなランドセルは、それぞれ異なります。
(…なので、ご近所ママのご意見なども参考程度で十分です)
ふくふくらんどが、たくさんのお客さまにご支持いただいている理由は、
特定の視点に偏らず、複数のメーカー・ブランドを公平に、公正にご紹介する立場で、
おこさまとご家族にとって、納得のランドセル選びをお手伝いすることが
当店の使命であると信じて取り組んでいるからだと思います。
- SCHOOL BAG CHOICE -
本当に正しい
ランドセルの選び方
まずは【最も大切なポイント1.2】から
ご理解ください。
ランドセルの最も大切な役割は、
「毎日、ご自宅から学校まで、学校からご自宅まで、背負って通学すること」です。
最も大切なポイント01
単なる軽さでなく
「背負いやすさ」で選ぶ
おこさまが背負いやすいものを選ぶ
ランドセルの使いやすさは、第一におこさま本人にとっての「背負いやすさ」です。ランドセルそのものの重さよりも、教科書やノートを入れたときの体感重量が背負い心地に影響しますので、わずかな重さのちがいよりも、おこさまに合った背負いやすいランドセルかどうかが重要です。
「背負いやすさ」を決めるのが、肩ベルトのタイプ・シルエット、パーツの工夫、背中部分の凹凸の形状やクッション性など。
背負いやすさ =〝体感重量〟
〝重さ〟〝背負いやすさ〟についてはこのあとさらに詳しく解説しますが、重量の違いは〝背負いやすさ〟で帳消しにさえなる場合もあって、単なる〝軽さ〟が優先ということではありません。重要なのは〝ランドセルそのものの重さ〟ではなく、教科書など中身を入れて背負ったときに感じる「背負いやすさ」=〝体感重量〟なのです。
最も大切なポイント02
「丈夫で、仕立ての良いもの」
を選ぶ
ランドセルは「丈夫」であること
6年間安心して使うための基本は、なんといっても「丈夫であること」です。
多くのランドセルの本体素材そのものは、本革・人工皮革どちらでも、ほとんどは6年間の使用に耐えられる丈夫なものを使っています。実際の「丈夫さ」は、縫製の技術やていねいさなどの〝仕立てのよさ〟、パーツ・金具の形状やつくり方の工夫によって決まるといっても過言ではありません。
ポイント03
肩ベルトのタイプやシルエットの
違いは?
立ち上がりベルトタイプとは?
「天使のはね」「フィットちゃん」「妖精の翼」「ふわりぃ」「ウイング背かん」などの「立ち上がりベルトタイプ」は、肩ベルトの上部に板バネのような樹脂プレートを内蔵するなどによって、肩の曲線に沿いやすいカーブをつくることで、身体とランドセルをより密着させるしくみのことです。
これらの呼び名は、いまではブランド名となっている場合が多いですが、そもそもはそのような機能・パーツを採用したランドセルという意味があり、例えば「フィットちゃん」という表記があってもいろいろなメーカーの、いろんなスペック・デザインのランドセルが市販されています。
この「立ち上がりベルトタイプ」は、小柄で体力のないお子さまや下級生には特に有効です。ただし立ち上がりの角度やベルトのシルエットが合わないと逆に隙間ができてしまうなど、重さをきちんと受け止められないこともあります。
おこさまの体格に合ったものを
また体格のよいおこさまや上級生になってから、きゅうくつな感じがする場合もあるようです。どのメーカーがよくて、どのメーカーがよくないというのではなく、メーカーによってシルエットや角度の違いもあるので、おこさまに合うもの、合わないものがあるとお考えください。
収納面では、ランドセル上部に肩ベルトが突き出た状態になり、寝かせて置いたときにベルトがたたみにくいことから、保管場所によっては不都合があるとの声もあります。
〝立ち上がりベルトでないタイプ〟にも、独自の立体シルエットに仕上げたり、柔軟でなじみやすいベルトにしたりすることで、背負いやすさに定評のあるランドセルもあります。ぜひ背負い比べてみてください。
ポイント04
ランドセルの重さの違いは?
本当に重いのは中身であって、ランドセルではない
ランドセルは長い歴史のなかで、A4ファイルサイズへの対応、多機能化や大型化などに対応しながら、さまざまな工夫や技術革新を取り入れることで、丈夫さを維持しながら重さをカバーしてきました。学習内容が増えて教科書等の量が増えたこと、タブレット・PCを持ち帰ることがあるなど、いまの小学生は〝最も重いランドセルを背負っている〟と言われていますが、本当に重いのは中身であって、ランドセルそのものではありません。
軽量化を追求するあまり、芯材やパーツを減らしたり、仕立てを簡略にしたり、丈夫さを損なっては意味がありません。素材や機能によってちがいがありますが、目安としては1000~1100g台なら軽め、1200~1300g台なら標準、1500g前後ならやや重めといえます。
ランドセル本体の重量はひとつの目安程度に
ただしご注意いただきたいのは、【ポイント1】でお伝えしたとおり、重要なのは〝ランドセルそのものの重さ〟ではなく、教科書など中身を入れて背負ったときに感じる「背負いやすさ」=体感重量です。
体格の華奢なおこさまに重めのランドセルを背負わせる必要はありませんが、ランドセルそのものの重量はひとつの目安とお考えいただくといいと思います。
ポイント05
素材の違いは?本革?人工皮革?
人工皮革
「人工皮革」とは、クラリーノ、ベルエース、コードレーなど本革に近づけてつくった人工素材です。
軽くて丈夫、雨や汚れに強く、刺繍などのデザインも施しやすいのが特徴で、本革より少しお値頃です。
人工皮革にもバリエーションがあり、クラリーノの場合、エフ、レミニカ、タフロックなど、より機能性や丈夫さ、質感を高めたものが使い分けられています。
牛革
「牛革」には、根強い人気があります。
昔と比べて、革のなめしや表面加工が格段に進化して、以前のようにひび割れなど劣化しにくくなっています。防水加工がしっかりしているものは通常の雨程度なら耐水性もまったく問題はなく、使うほどに味わいがでるのがなんといっても良い点で、「やっぱり鞄は本革製がいい!」という方に支持されつづけています。
コードバン
「コードバン」は、馬の稀少な部分で、1頭から1~2枚程度しかとれない高品質で高価格な素材です。
キメが細かくて、表面がとても美しく、キズにも強くて丈夫なため、かぶせに使われる最高級の素材です。
本革のデメリット
本革のデメリットは、人工皮革に比べてやや重めになることです。最近では本革と人工皮革を部材によって使い分ける「ハイブリッド」仕様のランドセルを生産しているメーカーも増えてきました。
本革は、良質な素材を適価で必要量を安定的に調達するのがむずかしいため、人工皮革のランドセルのみを生産しているメーカーもあります。一般的に人工皮革のランドセルを購入される方の比率が高いのは、多くの店舗では人工皮革のランドセルを中心に品揃えしているからです。
【参考】
背中や肩ベルト裏の身体に直接触れる部分の素材としていろいろな人工皮革が研究開発されて使用されていますが、身体接触面専用に選定・加工されたソフト牛革を使用した「背牛」と呼ばれるランドセルがあります。メーカーとしても、「背牛」をひとつの格上商品と位置づけている場合があります。
ポイント06
サイズ・収容量のちがいは?
ランドセルにはいろんなバリエーションがあります。
ランドセルは、大マチ(教科書・ノートなどを収容する大きなスペース)の横幅や、高さ(厚み)のちがいによっていろんなバリエーションがあります。
ランドセルは大きいほど収容量が増えるメリットがありますが、大きいほど重さに反映される、中身が少ないと余分な空間ができてアソビが大きくなる、中身を詰め込み過ぎると背負うときの負担になる、大きいほど収納時にかさばる、などのデメリットもあります。
横幅について
まずは、横幅についてですが、教科書は通常B5判ですが、A4判の教材類も増えてきていますので、「A4対応」のものを選べば基本的に問題はありません。最近のモデルでA4判が収容できないランドセルをつくっているメーカーはないと思って差し支えないありません。
よく話題になるのが、ファイルサイズへの対応ですが、A4クリアファイル対応、A4フラットファイル(紙製バインダー)対応の2種類があります。今は、A4フラットファイル対応が一般的です。A4は幅210mm、A4クリアファイルは幅220mm、フラットファイル(紙製バインダー)は230mmですので、大マチの内寸が230~235mmのものであればフラットファイルが収納できます。
マチの高さ(厚み)について
学習内容が増えて教科書類が厚くなる傾向にあり、タブレット・PCを収納することもあるので、マチの高さ(厚み)にもいろいろなタイプのランドセルがあります。
標準的な11cm~12cmサイズ、やや厚めの12.5~13.5㎝サイズ、14.㎝以上またはジャバラ構造で拡大できるタイプなどがあります。
大切なのはお子さまが背負ったときのバランスです。
また、収納スペースが限られているなどの理由で、大型のランドセルを推奨していない学校もあるようです。大きいサイズのランドセルばかりがつくられているわけではないのは、メーカーがこれらのさまざまな要因に配慮しているためです。
ファイル類は、実際には地域や学校によって使用実態が異なっているようです。また収納スペースなどについても、ご不安のある場合は、おこさまが通学する予定の学校にすでに通っている小学生のいるお友達やお知り合いに聞いてみてはいかがてしょうか。
ポイント07
どんな色・デザインを選べば
安心?
男の子は黒系が人気です。
男子は依然として黒が主流です。単色の黒だけでなく、青、赤、ゴールド、グリーンなどのステッチやコンビ配色が人気です。
そのほかには、紺、ブルー、グリーンもよく選ばれます。
個性的なカラーとしては、ゴールドやシルバーなども人気色です。男子でもシックに茶、キャメルなども落ち着いた雰囲気になります。
女の子は分散傾向で、毎年ランキングが変動します。
女子は、圧倒的な人気集中カラーがなく、最近は分散傾向で、毎年ランキングが変動します。
赤、カーマインレッド、ローズピンク、ビビットピンク、チェリーピンク、スゥィートピンク、など赤・ピンク系も濃淡さまざまです。落ち着いた印象のキャメル・ブラウンのほか、サックスブルー(水色)、パープル・ラベンダー系も定着したといえます。
くすみ系、ニュアンスカラーといわれる色や、ホワイト系、ベージュ系も人気が高まっています。ステッチ使いやコンビカラー、パール素材など女の子は多様さを増しています。
ご家族としての方針と、お子さまご本人が学校に行きたくなる動機づけのすり合わせが必要になる「悩ましいテーマ」でもあります。
ユニセックスカラー・アースカラーにも注目です。
男女を問わず選ぶことができる、ユニセックスカラー・デザインのランドセルにも注目です。
ランドセルの主な
カラーバリエーション
※メーカーにより
呼称がちがう場合があります。
- ブラック系
- ブルー系
- グリーン系
- ブラウン
キャメル系 - レッド系
- うすい
ピンク系 - 濃い
ピンク系 - 黄色
オレンジ系 - 水色系
ポイント08
保障や修理の取り扱いは?
ランドセルの保証と対応について
ほとんどのランドセルは「6年間保証」で、メーカーがその期間、無償修理することが前提となっています。ランドセルの修理は、安全性確保のために強度を一定の範囲で抑えている吊り下げ金具などのパーツの修理(無料)がほとんどです。
ただし故障の原因によっては有料となる場合があり、メーカーによって若干ですが対応が異なります。
ランドセルが故障した、修理する場合
故障があった場合、通常は購入した店舗に持参すれば修理できますが、量販店などでは保証書を紛失した場合に対応を断られることがあり、インターネットや通信販売で購入した場合なども、お客さまが直接メーカーにコンタクトして、交渉したり、修理品を送ったりすることになります。
また、修理には通常2~4週間程度かかるので、修理中に代替ランドセルの貸し出しがある店舗なら、通学に支障なく、夏休みなどの長期休暇中でなくても修理依頼が可能です。
ポイント09
やっぱり工房系?それとも大手メーカー?
工房系にも、大手メーカーにもそれぞれの良さがあります
工房系には、手作り感などの世界観のすばらしさがあり、大手メーカー各社には、新しい技術や機能・デザインを生み出す開発力や企画力があります。
ひとりひとりのおこさまや、ひとつひとつのご家族によって、ベストマッチなランドセルは異なります。納得できるランドセル選びをお楽しみいただくことが大切です。
ポイント10
いつ頃、選べばいい?
ランドセルの購入時期はご家庭によって様々です。
早く購入しないと、買えなくなってしまいますか?というお問い合わせが増えています。一部のメーカーやブランドの「数量限定モデル」など、早めに販売終了になるランドセルも少しはありますが、ほとんどのメーカーはある程度長めの注文期間を設けて受付けています。
年中(4歳児クラス)の年末や年明け早々から動き出すメーカーもありますが、実際の注文は年長(5歳児クラス)になってからという方がほとんどです。「早く買わないと…」というネット記事は、”煽り(あおり)”の要素も否めません。
実際には、4・5・6月は最初のピークで、7・8月頃までに6~7割、秋から年内をめどにじっくりランドセルを選ぶご家庭も少なくありません。
おこさまの気持ちがなかなか定まらなかったり、変化しないか不安になったりするご家庭では、あせらずじっくりとランドセル選びを楽しんでいただくことが大切です。
- EXTRA -
番外編
ランドセル?
リュックタイプ?
どっちがいい?
双方の商品を取り扱い、実際に店頭で販売している当社としての見解です。
番外編 ポイント01
“重い”のは教科書などの中身
ランドセルは重いという誤解
教科書やノートなど持ち物の重さは、学校や学年により異なりますが2kg~4kgと言われています。
「ランドセルが重い」と誤解されがちですが、リュックとの差は数百グラム程度で、リュックタイプにしたからといって中身を含めた重さが劇的に軽くなるわけではありません。
〈参考〉
ランドセルは約900g~約1500g(平均1200g前後)
リュックタイプは約800g~約1200g
番外編 ポイント02
『背負いやすさ』
『使いやすさ』は?
いまのところランドセルが格段に上
ランドセルには「通学用のこどもの背負いカバン」として長い年月に培われた技術の蓄積があります。たくさんの教材を入れて背負ったときの「体感重量」をやわらげたり、こどもにとって使いやすくしたりするためのノウハウの塊です。
リュックタイプにもそれぞれ工夫はありますが、そもそもは大人が使う、登山で使うなど、必ずしもこどもが毎日の通学に6年間を通して使うカバンとして、そのまま効果の高い機能ばかりとはいえないのが現状です。
番外編 ポイント03
こどもにとっての使い勝手に
着目すると…
おこさまが使いやすいものとは
例えば、かぶせ(ランドセルのふたの部分)があるかないか。軽量化するためにリュックタイプではファスナーが露出したものがありますが、こどもが閉め忘れた場合に雨などが入って中身が濡れてしまわないかと不安を感じます。
また、リュックタイプでは、カバンの中身が散乱しないようにベルトで固定するなどの機能が付いているものがありますが、こどもがマメに使いこなしてくれるのか、ちょっと心配になってしまいます。
番外編 ポイント04
6年間、ほぼ毎日使うための
耐久性
ランドセルは6年修理保証が付帯する
ランドセルの多くは6年間修理保証で、一般的な利用の範囲で不具合が発生した場合は無償修理が前提になっています。
リュックタイプは、保証期間がゼロ年~長いもので2年程度のものがほとんどです。修理を依頼した場合に実費負担や修理不能の回答の場合もあるようです。
ランドセルの代替としての認識でリュックタイプを購入した方の中には、リュックタイプも6年間修理保証のように思いちがいをされている場合もあり、これまでに販売したの店舗では、お客さまとトラブルになっているケースもあるようです。
本当にコスパがいいのはどっちか?
リュックタイプでは、有償や修理不能の場合があるなら6年の間に買換えが発生することも想定されます。
ランドセルと比較して価格が安いリュックタイプですが、買換えや修理代が発生するとなると、必ずしもランドセルが圧倒的に高いとはいえないこともあります。
番外編 ポイント05
6年間使い続けることの大切さ
ランドセル選びは『家族の絆コミュニケーション』
ご家族といっしょに選んで、最後は自分で決めたランドセルを使い続け、6年間使い切ることは、おこさまとも、ご家族にとっても、とても意義深いことではないでしょうか。
また、大切にモノを使って、買換えによる廃棄の頻度を減らすライフスタイルはSDGsの観点からも価値があります。
ふくふくらんどでは、ランドセル、
リュックタイプ共に、
これからのさらなる進化に注目しています。
ランドセルには
つくり手の思いがこもっています。
「どれもほとんど同じ」ではないのです。
さまざまな趣向をお持ちのおこさまと
ご家庭に良いランドセルを、
適正な価格でご提供したい、
良心的なメーカーほどそう願っています。
ランドセルのつくり、仕立て、素材などには、
作り手の思いが込められています。
「毎日一緒、一生に一個」のランドセル選び、
ぜひこの思いをお汲み取りいただきながら、
ランドセル選びをお楽しみください。