実は…「工房系」だけが「手づくり」ではない
ランドセル選びをしていると、
こんな言葉をよく耳にします。
「やっぱり工房系のランドセルがいいですよね?」
その理由として多く挙げられるのが、
「手づくりだから安心」
というイメージです。
・職人がつくっている安心感
・丁寧なものづくりの印象
・長く使えそうな品質感
といった魅力があります。
1.「工房系」ランドセルとは?
実は「工房系」という言葉に、
明確な定義があるわけではありません。
業界の正式な分類というより、
メディア発の
ある時期から使われるようになって、
いつのまにか普及した言葉なのです。
多くのお客さまは、次のようなイメージで
「工房系」ランドセルを捉えているのではないでしょうか。
・独自のポリシーでものづくりをしている
・大量生産ではなく「手づくり」の良さがある
・比較的シンプルなデザインが多い
・生産数が限られているため早めの注文が必要 など
ただし、「工房系」と呼ばれるメーカーのすべてが、
これらに当てはまるわけではありません。
また、名称として「工房系」と表現されていても、
製造スタイルはさまざまです。
「工房系」にはよいランドセルが多いのも事実ですが、
「工房系=よいランドセル」と決めつけてしまうと、
少し見方が狭くなってしまうかもしれません。
2.「手づくり」の意味を少しだけ考えてみる
では、「手づくりのランドセル」とは
どのようなものを指すのでしょうか。
実際のランドセルは、
「工房系」に限らず、どのメーカーでも
多くの工程を人の手によってつくられています。
革の裁断、縫製、組み立て、仕上げ…。
機械だけで完結する製品ではありません。
つまり、
いわゆるメーカー系のランドセルであっても、
多くは「手づくり」の工程を経ているのです。
一方で、
「ひとりの職人が最初から最後まで仕上げる」
という形のランドセルは、
実際にはごく限られています。
多くの場合は、
複数の職人が工程ごとに分担してつくり上げているのです。
それもまた、
ひとつの「手づくり」のかたちです。
3.「工房系」と「メーカー系」のちがい
仕立てのよいランドセルは、
「工房系」に限られるものではありません。
大きな違いは、つくり方のスタイルにあります。
たとえば工房系では、
・少人数の職人が一貫してつくる
・一つひとつを丁寧に仕上げる
・生産数を限定する
といった特徴があります。
一方でメーカー系では、
・工程ごとに専門の職人が分担する
・品質を安定させる仕組みがある
・多くのモデルを展開できる
といった特徴があります。
「流れ作業=質が低い」ということではありません。
工程ごとに専門性を持った職人が関わることで、
品質の安定や精度の高さが保たれる、
という考え方もあるからです。
工房系には、
・職人の手仕事ならではの丁寧さ
・つくり手の顔が見える安心感
・素材や仕上げへのこだわり
といった魅力があります。
一方でメーカー系には、
・背負いやすさなど機能性の研究
・安定した品質
・豊富なデザインや選択肢
といった魅力があります。
どちらにも、
それぞれの価値があります。
大切なのは「つくり方」ではなく「仕上がり」です
「どのようにつくられているか」だけでなく、
「どのように仕上がっているか」
を見ることが大切だということです。
・6年間しっかり使えるか
・おこさまの体に合っているか
・ご家族が納得できるか
こうした視点で見ていくことが、
後悔しないランドセル選びにつながります。
